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低所得者に対する「居住費」の減免は、介護保険制度の中で行われるので、給付費の抑制においても、期待されたほどの効果がないことを意味します。 したがって、抜本的に解決するためには、将来的にまず、「施設」と「特定施設」の負担の格差を解消し、「施設」において居住費を全額、全員から徴収するように改める必要があります。
その際、もし利用者に負担能力がなければ、生活保護から迅速に支給すべきです。 つまり、現在「施設」において一括して給付されている内容を、医療保険、介護保険、生活保護の3つの制度からの給付・支給に再編することです。
このように再編するのは、3者の給付・支給の基準が異なるからであり、医療サービスについては普遍平等、介護サービスについては過半数の者が満足する水準、住居についてはナショナル・ミニマムの水準が、それぞれの制度の理念に沿うことにあります。 次に、北欧に倣って介護保険の「施設」を順次「住居」に改めることです。
そして、医療サービスも介護サービスも外部の機関から提供することによって、入居者のニーズに弾力的に対応し、また尊厳も保ちます。 特に医療については、「住居」なら、医師は在宅医療によって、また看護師は夜間において訪問看護によって対応できますので、現在より充実します。
なお、「住居」であれば、「施設」のように各自治体の参酌基準の規制の対象にならず、ニーズに応じた様々な形日本で「終末期ケア」から連想されるのは;がんの末期のホスピスケアです。 しかし、がんで亡くなるのは国民の3分の1にすぎず、また、がんの患者のうちホスピスで亡くなるのは20人に1人以下です。

したがって、今後の課題は、介護保険施設で終末期ケアの体制を整備し、また病院で圧倒的に多くの方が亡くなる現状は大きく変わらないと予測されるので、病院における終末期ケアの体制を改善することです.終末期ケアで留意すべき点は、治療する際には様々な段階があり、たとえば進行した認知症の状態で肺炎になった場合に、抗生物質の経口投与までは希望するが、点滴は希望しないというように各個人によって様々に異なる要望があり、それも経過によって変化する可能性があることです。 こうした場合に重要になるのは医師からの情報提供ですが、医師は、患者の家族に対して「どこまで治療しますか」と聞くのではなく、「どこまで治療することを本人が望んでいると思いますか」という形で家族に意向を確認すべきでしょう。
ケアには本人と家族の精神的なサポートを含めて費用がかかるので、その費用を十分補償するべきです。 態も可能です。
この改革私案の前提としては、それぞれの制度におけるニーズの判断に対して、説明責任が確立され、特に生活保護の支給基準の透明性が保たれ、かつ予算が十分確保されることが必要です。 これについてはエピローグで改めて取り上げます。
2005年の改革によって、規制の強化による効率化が図られています。 まず、認定プロセスにおいて、介護保険の創設当初は、要介護度を決めるための認定調査も、同じ居宅介護支援事業者、ないし施設職員に委託していました。
しかし、要介護度によって介護保険から給付される限度額が決まり、特に施設の場合は要介護度によって報酬額がそのまま決まるので、事業者は増収を図るためにより重い状態に評価する可能性があります。 そこで、2005年の改定で、保険者が認定調査業務を事業者に委託することは原則的に禁止され、自前の職員か、委託する場合も利益相反のない個人に限られるように改められました。
こうした対応は遅きに失した感もありますが、インフラの整備に時間がかかったのはやむをえなかったかもしれません。 なお、要支援者に対する介護予防の場合は、サービスの内容を決めるケアプランについても、先に述べたように地域包括支援センターが作成ないし、チェックするようになっています。
次に、サービス事業者に対しても、質の確保という観点から監視が強化され、不正な行為を行った場合の免許停止、剥奪、名義を変えての再進出の禁止が徹底されました。 また、ケアマネジャーに対しても更新制度の徹底、および地域包括支援センターには、主任ケアマネジャーの配置が規定されました。
しかし、事業者に対する監視の強化は、法令の順守という最低限のレベルであり、ケアマネジャーの養成体制が未整備の状況下で、更新制度や主任ケアマネジャーを制度化しても、専門職として認知されるのは難しいでしょう。 介護サービスの質の評価については、医療と比べて容易です。

しかし、他のサービス産業と同じように、接遇面と療養環境だけの評価に留めると、肝心の介護サービスの専門技術的側面が無視される危険性があります。 こうした事態を回避するためには、医療と同様に構造、プロセス、アウトカムからの評価が必要です。
第1の、構造の評価をする前提として、まず看護師については、単に看護師の資格があることだけでは不十分で、高齢者ケアの専門家としての資格が必要です。 また、ヘルパーについても専門性を高める必要があります。
しかし、最大の問題は、ケアマネジャーの際に問題となったのと同様に、ニーズに合った教育を行うことのできる教員が日本にほとんどいないことです。 こうした状況下で、提供者の論理で拙速に新たな資格を設け、取得するうえでの障壁を高めますと、実力の伴わない有資格者が現れ、利用者やケアスタッフの信頼を得ないでしよう。
そこで、介護サービスの内容を見直し、高い専門性が求められる業務を限定し、優先順位の高い分野から順に着実に養成していくことです。 その際、高度な資格を有する者を新たに配置することによって、プロセスやアウトカムの面でも改善しているかどうかを検証する必要があります。
今後、質を担保するためには、このようなデータベースに基づいた評価体制を構築するための投資が必要です。 プロセスの評価には、医療と同様に、利用者の特性と、提供されたサービスについて標準的な用語によって記録に記載され、評価する体制が必要です。
しかしながら、現状ではケアプランを作成するために不可欠な、利用者を評価する定型的な方式は普及していません。 また、行政の監査も不正請求の観点からしか行われていません。
したがって、MDSなどの標準的な利用者評価の方式を義務化することが課題です。 アウトカムの評価は、2005年の改革の一環として、予防給付において要介護度が改善した場合に成功報酬が部分的に導入されましたが、事業所による利用者の特性の相違(年齢、障害分野など)をどう調整するかは今後の課題です。

MDSなどを用いることによって、利用者の特性をデータベース化できれば、介護分野は医療と比べて、利用者もサービス内容も類型化しやすいので、容易に行うことができるはずです。 たとえば、利用者における得痛(床ずれ)の割合が低いことは、質の高いサービスの指標であるので、祷痛のある割合を他の機関と比べることによって質を評価できます。

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